ふなばし動物医療センター 日々の診療

ふなばし動物医療センター(かつまペットクリニック)での日々の診療などをご紹介いたします。(HP: https://katsuma-pc.jp)

膿胸により開口呼吸で救急搬送してきた猫の一例

⚠⚠手術の画像が含まれます。苦手な方は閲覧ご注意下さい⚠⚠

 

 

 

こんにちは。

先日開口呼吸、呼吸促迫を主訴に来院した猫ちゃんについてお話しします。

 

初診時、肺エコー検査、レントゲン検査で胸腔内に貯留物があるのを確認したため、エコー下で胸腔穿刺した結果、白色泥状の液体貯留が確認できました。

胸水を顕微鏡で見ると多数の好中球がみられたため、膿胸と診断しました。

 

また、それによって肺を圧迫してることが臨床症状の原因と考え、胸腔穿刺で合計300ccほど抜去しました。

その後、胸腔ドレーンを設置して1日1回の胸腔洗浄と抗生剤の注射により一般状態は回復に向かっております。

 

以下が初日のレントゲン画像と、ドレーン設置後1週間のレントゲン画像です。

 

レントゲンからも分かる通り肺野も綺麗になり、呼吸状態も安定しました。

猫ちゃんの膿胸は主に特発的に起こることが多いです。

胸水や肺水腫なども呼吸困難の原因となってきます。

 

 

開口呼吸や、いつもより呼吸数が早い、苦しそうにしていたら手遅れになる前に早めに病院に連れて来て頂ければと思います。