内科治療
8歳の去勢雄の犬。 気づいたら右の内股に虫のようなものがついているとのことで来院されました。 マダニでした。 いつもは月1回のノミダニの予防薬を使用していましたが。 今月の分をたまたま忘れていたそうです。 病院では取り除く処置を行いますが、 この…
胆石症は基本的に無症状の症例で治療は必要ないと言われています。 しかし、胆石の閉塞により、胆嚢側の胆管が拡張する場合は、外科的な治療が必要になります。 この子は胆石による細菌感染性の胆嚢炎を発症しており、GPT1000以上、GGT50、食欲不振を起こし…
呼吸促迫、元気消失で来院された猫ちゃんが胸腺腫でした。 来院時胸水、前胸部に腫瘍病変があり、細胞診と胸水抜去を行いました。 胸腺腫は前縦隔にできる良性の腫瘍です。高齢の犬猫で発生が多いと言われています。胸腺腫は腫瘍随伴症候群として、重症筋無…
猫の突発性乳び胸の症例で、呼吸数増加、えずきを主訴に来院。 X線やエコー検査にて胸水貯留、前縦隔内の充実物がみられました。胸水は乳びで、CT検査にて突発性乳び胸と診断されました。 突発性乳び胸の保存療法としては定期的な胸腔穿刺と内科治療として低…
数日前より右後肢の跛行があるとのことで来院。棚から落下した可能性あり。 右後肢を触っても痛みはなく、神経学的な異常はなかった。外傷もなし。 レントゲン検査にて右後肢の大腿部軟部組織腫脹あり。骨折や関節炎はなし。消炎剤にて改善あるか確認。 後日…
定期的な診察にいらした高齢なわんちゃんになりますが、 全身の身体検査を行なっていたところ口の中に腫瘤性病変が認められました。 出来物のほとんどは内側の為、飼い主様も気づいておりませんでした。 口の中の腫瘤には、悪性黒色種(メラノーマ)、扁平上…
今回は角膜潰瘍を罹患してしまった子についてお話しします。 11歳のビションフリーゼの女の子で、右目をしょぼしょぼすると主訴で来院されました。 こちらが初診時の様子です。 (上の写真はフローレス検査時の様子です。) 右目に広範囲の角膜潰瘍と結膜浮…
今回は、猫伝染性腹膜炎(FIP)を発症した猫ちゃんについてお話します。 FIPとはコロナウイルスが猫に感染した後、突然変異で発症する感染症です。 腹水がたまる滲出型、腹水がない非滲出型に大きく分けられ、時折、脳や目に感染し症状を出すことがあります。 …
目から出る涙の量が多くなり、目頭周囲が常に濡れていたり、毛が変色することを流涙症(涙やけ)と言います。 通常、涙は眼の涙点から鼻に通っている鼻涙管という細い管を通り排泄されます。 流涙症の原因は様々ですが、大きく分けると、① 涙の分泌量が何か…
口腔鼻腔瘻のミニチュアダックスの症例についてお話します。 鼻水とくしゃみが止まらないことを主訴で来院。 その子は重度歯周炎があり、歯周炎が原因で上顎骨の一部が溶け、口と鼻がつながる口腔鼻腔瘻が原因と考えられました。 そこで、抗生剤の内科治療に…
今回はマイコプラズマに感染したことにより貧血になってしまった猫ちゃんをご紹介します。 ヘモプラズマ症はマイコプラズマ(ヘモプラズマ)が猫の赤血球表面に感染し、溶血性貧血が引き起こされる疾患です。 感染急性期では元気や食欲の低下、貧血、黄疸、可…
今回は脾臓血管肉腫に対して脾臓摘出術を行なった子についてお話しします。 10歳のゴールデンレトリーバーの女の子。 最近、どことなく元気がなく、えずく様子が見られたという主訴で来院されました。 血液検査にてCRPの上昇が認められたため、追加で腹部超…
⚠⚠手術の画像が含まれます。苦手な方は閲覧ご注意下さい⚠⚠ 今回の症例は8歳の猫ちゃんで、食欲の低下を主訴に来院されました。猫の歯肉口内炎は、歯肉と口腔粘膜に炎症を起こす原因不明の病気です。歯垢や歯石、細菌に対するアレルギー反応とも言われていま…
今回の症例は、7歳の雑種猫ちゃん(避妊雌)。 血尿が続いており、トイレで排尿姿勢をとるが、なかなか尿が出ないとのことで来院。 膀胱のエコー検査を行ってみると、膀胱内にシャドーを引く白い塊が確認されました。 レントゲン検査において、多数の結石が…
こんにちは、今回は肝臓病の症例についてお話しします。 初めに、、、 肝臓とは体に必要な蛋白や糖などを作り、体に有害な毒性物質などを分解する臓器で、体にとってとても重要な臓器です。 肝臓がなんらかの理由で障害が受けた時に血液検査で肝酵素(ALT、A…
こんにちは。 今回は歯周病について紹介したいと思います。 歯周病には、歯周ケアをすることで改善する歯肉炎と 一般的な歯周ケアでは改善しない歯周炎というものがあります。 歯周炎は、歯肉だけではなく歯肉周囲の骨などに病変が広がったもので、 治療とし…
2ヶ月齢の子犬ちゃんで、軟便や下痢 を主訴に来院された症例です。 糞便検査にて原虫が確認されました。 (見づらくて申し訳ありません) この原虫はジアルジアというもので、一般的に小腸に寄生しています。特に子犬ではしばしば感染が認められることがあり…
こんにちは。 今回は犬の多中心型リンパ腫について少しお話ししたいと思います。 「多中心型リンパ腫」は、リンパ球が異常に増殖するリンパ腫という病気のひとつで、 体表のリンパ節が腫脹してくることで発見され来院されることの多い病気です。 ゴールデン…
7歳去勢オスのトイプードルちゃん。 突然の食欲廃絶と元気消失で来院されました。 血液検査を行ったところ、重度の胆肝障害が生じている事がわかりました。 腹部超音波検査を行うと、胆嚢内に以下の様な所見が認められました。 写真① これは胆嚢粘液嚢腫とい…
3ヶ月齢のアビシニアンの猫ちゃん。間欠的な軟便を主訴として来院されました。 元気や食欲は良好で一般状態も問題無しです。 採便を行い採取した便を顕微鏡で観察すると。。。。 コクシジウムという寄生虫の虫卵が見つかりました。 コクシジウムとは感染した…
今回の症例は、8歳齢のマルチーズの男の子です。 前肢の手首にあたる手根関節というところが徐々に外側へ曲がってきて、ベタ足になっているとのことで来院しました。 直角に曲がった手首や踵がベタッと地面につくことを「ベタ足」と言います。 以下の写真は…
「僧帽弁閉鎖不全症」とは、左心房と左心室の間にある僧帽弁が変性することで、逆流が生じてしまう状態のことを指します。 病態の進行に伴い、心臓はうっ血し更に悪化すると「肺水腫」という状態となり命の危険が生じます。 肺水腫とは、うっ血した心臓を原…
今回は慢性的なアレルギー性皮膚炎で困っていたわんちゃんに、 MMD療法と呼ばれるシャンプー療法を行い、皮膚の状態が改善したのでご紹介させいていただきます。 1歳になる前から皮膚の痒みと皮膚炎をたびたび繰り返しており、マラセチアという酵母菌の一種…
今回は、膀胱鏡を用いた 膀胱結石の摘出についてご紹介します。 結石に対する治療は、結石のある場所や大きさ、種類によって異なります。 内科治療としては、療法食や内服薬による結石の溶解療法、また、細菌感染による結石の形成が疑わしい場合には抗菌薬を…
今回は膀胱結石、尿道結石があった子についてお話しします。 チワワの男の子で、 1ヶ月前から膀胱炎の症状があり、尿がポタポタしかでないとのことでした。(以前の検査で、膀胱に結石があることは確認されていました) 再度、レントゲン検査、超音波検査で膀…
先日、5歳の元気なバーニーズマウンテンのレノちゃんが献血に来てくれました。 貧血などで苦しんでる子を助けるためには人と同じように、時折輸血が必要になってくることがあります。 そういう子にとって献血の血液は命を繋ぐ大切な治療となります。 献血に…
⚠⚠手術の画像が含まれます。苦手な方は閲覧ご注意下さい⚠⚠ こんにちは。 先日開口呼吸、呼吸促迫を主訴に来院した猫ちゃんについてお話しします。 初診時、肺エコー検査、レントゲン検査で胸腔内に貯留物があるのを確認したため、エコー下で胸腔穿刺した結果…
⚠⚠手術の画像が含まれます。苦手な方は閲覧ご注意下さい⚠⚠ 皆さんこんにちは。 今回は腹腔鏡下腎生検の実施により膜性糸球体腎炎と診断した低アルブミン血症の猫の1例を紹介させていただきます。 紹介する症例は1歳6か月の猫ちゃん、雑種、避妊済みの女の…
皆様、はじめまして。 千葉県船橋市高根台にある、ふなばし動物医療センター(かつまペットクリニック)です。 このブログでは、わたしたちの動物病院で行われている日々の診療、治療、手術などをご紹介できればと思っております。 よろしくお願いします! h…