⚠⚠手術の画像が含まれます。苦手な方は閲覧ご注意下さい⚠⚠
今回は猫ちゃんの直腸に発生した悪性腫瘍(直腸腺癌)を手術と術後の抗がん剤で緩解維持できてる症例についてお話しします。
高齢猫ちゃんが排便困難を主訴に来院。
触診にて多量の糞便の貯留を確認したため、直腸検査したところ、直腸出口から5〜10センチ程度入った位置に硬結腫瘤が認められたため、当主訴の原因と考え、鎮静下で内視鏡による組織生検を実施しました。
結果は、上記の通り直腸腺癌でした。
排便困難の緩和が何よりもこの子のQOLの改善につながると考え、転移の有無を見るためにCT検査を実施し、その後外科的な摘出に踏み切りました。
術式は「直腸全層プルスルー」という方法で、直腸を肛門出口から反転させて引っ張り出し、腫瘍がある部位を切除し、残った直腸の断端を肛門側の直腸に吻合するという方法をとりました。
CTでは周囲リンパ節の腫脹が見られたため、術後の抗がん剤も実施しました。
幸い、術後半年経ちますが元気に過ごしてるそうです。
猫ちゃんの便秘には様々な原因がありますが、いつもと何か違う、、なんてことがあればすぐに来院してください。