⚠⚠手術の画像が含まれます。苦手な方は閲覧ご注意下さい⚠⚠
今回の症例は8歳の猫ちゃんで、食欲の低下を主訴に来院されました。
猫の歯肉口内炎は、歯肉と口腔粘膜に炎症を起こす原因不明の病気です。
歯垢や歯石、細菌に対するアレルギー反応とも言われています。
重症になると、痛みでご飯が食べられなくなってしまうため、早期の治療が必要です。
治療は抗生物質やステロイド薬、免疫抑制剤などの投与になりますが、一時的には症状の改善がみられても完治にはつながらないと考えられており、抜歯などの外科的治療が必要になることが多いです。
抜歯治療後の反応率は80%程度で完全に治る子はその半分くらいと言われています。
口の中を見てみると、奥歯に歯石が付着しており、歯に接触する部分の粘膜が赤く腫れ上がり、出血もしています。
この子はステロイドの注射で炎症を抑える治療していましたが、効果がなくなってきたので抜歯を行うことになりました。
今回は両側下顎の臼歯抜歯を行いました。
こちらが抜歯後の写真です。
退院後はやわらかい食事を与え、徐々にドライフードに切り替えていきます。
痛みが残るときは補助治療として、抗生物質、ステロイド、免疫抑制剤、インターフェロン、サプリメントなどを併用して炎症や痛みを抑えていきます。
この子は退院後からすぐに食欲が戻り、痛みがなく元気に過ごしています!
猫ちゃんの歯周病、歯肉炎、口臭など、少しでも気になる点がありましたら早めにご相談いただければと思います!