シベリアンハスキー 4歳
1年前に前十字靱帯断裂の診断後同術式にて右足の手術を行いましたが、現在 左足の破行 を伴う為来院されました。
レントゲン検査と関節鏡検査により前十字靭帯断裂と診断しTPLOを実施しました。
前十字靭帯断裂により膝関節が不安定になり関節炎が起きることにより痛みを感じることがあります。
足を引きずったり、挙上させたままになってしまうケースがよく見られます。
(手術前のレントゲン、術前計画)
脛骨を切り、大腿骨と接する角度を調節することで関節を安定化することができます。
TPLOのメリットとしては術後早期の回復を見込めること、機能回復が良好であること、術後の半月板損傷の発生率が低いことがあります。
ただし、骨切りを行っているので骨がくっついて完全に回復するのはだいたい2、3ヶ月程度が見込まれます。
術後はレーザーによる治療を5週程行い、術創の治癒をサポートします。
この子は現在、手術から1ヶ月経過したところですが、完全な荷重ではありませんが、徐々に歩くことができるようになってきております。
(術後のレントゲン写真)
(術後のレントゲン写真)
手術頑張りました!
歩行時に跛行がある、足をつかなくなる、おすわりのときに足を投げ出すなどはこの前十字靱帯の断裂を強く疑います。
少しでもそういった症状があるかたはすぐに動物病院まで相談しましょう。