ふなばし動物医療センター 日々の診療

ふなばし動物医療センター(かつまペットクリニック)での日々の診療などをご紹介いたします。(HP: https://katsuma-pc.jp)

角膜穿孔に対して結膜フラップを行った症例

 

今回は角膜が穿孔してしまったわんちゃんです。

 

 

当初、診察時は眼の痛みが強く顔まわりを触られるのを極端に嫌がっていました。

 

眼の中の眼房水も流出して、眼の周りも毛が濡れていました。

 

↓よく見ると角膜に穴が開いています。

今症例に対しては、穿孔した部位の保護、治癒促進のため、結膜フラップ術を実施しました。

 

穿孔部位の近くの結膜を切開し、移動して縫合しました。

 

今回は経過観察の途中で、フラップ部位が脱落してしまいましたが、

 

その時にはすでに角膜損傷は治癒されていました。

 

 

光を当てると、縫合した部位と傷があった部位には瘢痕が残っていますが、

 

もともとあった症状はなくなり、今では点眼もいらなくなっています。

 

 

目の上には目に見えない菌がたくさんいます。

すこし傷がついてしまい、治癒がなんらかの影響で遅れてしまうとどんどん角膜が溶けて穴が開いていくこともあります。

目の病気の進行は早いです。

目周りで気になる症状がある際には早めに病院へご相談ください。