ふなばし動物医療センター 日々の診療

ふなばし動物医療センター(かつまペットクリニック)での日々の診療などをご紹介いたします。(HP: https://katsuma-pc.jp)

猫ちゃんの胸腔ドレーン

猫の突発性乳び胸の症例で、呼吸数増加、えずきを主訴に来院。

 

X線やエコー検査にて胸水貯留、前縦隔内の充実物がみられました。胸水は乳びで、CT検査にて突発性乳び胸と診断されました。

突発性乳び胸の保存療法としては定期的な胸腔穿刺と内科治療として低脂肪食やルチンの投薬があります。保存療法で改善がない場合は外科手術が選択されます。

初期治療で胸水抜去で通院していましたが、胸水の貯留と肺の繊維化に伴う萎縮が進行し、胸水の貯留する期間がどんどん短くなっていました。オーナー様も通院が難しく、また猫ちゃんの通院ストレスもかなりあった為、胸腔ドレーンを設置しました。

 

胸腔ドレーンとは胸腔内に溜まった主に空気や液体を抜去するために設置します。設置には全身麻酔が必要です。

 

これを設置することにより自宅での胸水抜去が可能になりました。

術後は毎日ドレーン留置部の皮膚を消毒してもらい胸腔内への細菌感染が起こらないように注意しました。

 

内服薬が全く飲めないため、定期チェックの時にステロイド注射と長期作用型抗生物質の注射をしました。



この症例は術後1ヶ月ほどで胸水が抜去できないくらい少なくなったため、ドレーンを抜去しました。

その後も定期的に胸水チェックで来院していますが、胸水貯留はない状態で経過観察しています。