ふなばし動物医療センター 日々の診療

ふなばし動物医療センター(かつまペットクリニック)での日々の診療などをご紹介いたします。(HP: https://katsuma-pc.jp)

白内障手術 6歳のミニチュアシュナウザー

⚠⚠手術の画像が含まれます。苦手な方は閲覧ご注意下さい⚠⚠

 

 

眼が徐々に白くなってきているということで、6歳齢のミニチュアシュナウザーちゃんが先日来院されました。

眼圧検査、スリットランプ検査、眼の超音波検査、ERG(網膜電位図検査)等を行い、手術の適応と判断し、白内障手術(水晶体超音波乳化吸引術)を行いました。

 

 

白内障の怖いところは、白濁により見えづらくなるだけでなく、二次的な炎症(ぶどう膜炎)や緑内障、水晶体脱臼、網膜剥離などの合併症を誘発するところにあります。


また白内障手術による合併症も、進行した白内障ではより出やすくなります。

 

網膜の病気でも白内障の原因と言われており、今回のわんちゃんもERG検査で網膜の異常は除外できたため、白内障手術へと進みました。

手術前の白濁した水晶体

 

 

超音波により乳化吸引を行っているところです。

 

乳化吸引が終わった後の眼です。

 

 

白濁を吸引除去する前と後では水晶体の透明度が大違いです。

両眼の白濁が重度な子ではまた散歩に行けるようになったり、ボール遊びができるようになったり、症状の改善だけでなく飼い主様からの喜びの声もよくいただきます。

 

白内障に似たような目の変化として、「核硬化症」というものがあります。これは肉眼的には白内障との区別が難しく、しっかりと散瞳させて暗室で検査を行うことで鑑別していきます。

 

白内障手術が終わった後は、網膜剥離予防の網膜のレーザーを行っております。

 

最近目が濁って見える、暗いところで見えづらくなったなど、少しでも目の変化が気になる場合はぜひ当院にご相談ください。