ふなばし動物医療センター 日々の診療

ふなばし動物医療センター(かつまペットクリニック)での日々の診療などをご紹介いたします。(HP: https://katsuma-pc.jp)

肥満細胞腫の猫の一例

 

猫の肥満細胞腫猫の全腫瘍の中で2~15%を占め、猫の腫瘍としては比較的発生が多いと言われています。猫の肥満細胞腫は犬同様、皮膚に多く発生し、80~90%が良性な挙動を示すといわれています。

猫の肥満細胞腫は皮膚型と内臓型に分けられます。皮膚型の発生部位として頭部及び頸部が多く体幹や四肢に続きます。内臓型は脾臓や腸管、肝臓など様々な臓器が含まれます。

今回の猫ちゃんは4年前から左耳にある腫瘍を細胞診したところ、肥満細胞腫でした。
下顎のリンパ節、内側咽頭後リンパ節を細胞診したところ、転移がありました。

 

そのため、CT、耳介切除、リンパ節切除を行いました。

肥満細胞腫は他の皮膚腫瘤と見た目に違いはなく、偉大なる詐欺師と言われています。しかし、転移しやすく悪性の挙動を示すものも多くあります。
皮膚に腫瘤を見つけたら、早めに病院で検査することをおすすめします。